今データ保存用に使っていたHDDが壊れたので、参考までに書き綴ってみる。
もちろんデータを失うような失態は犯していない。Windows 7.0以降で提供されている記憶域プールの機能を使い、手元のUSBドライブを組み合わせて双方向ミラーを構成していたからだ。ただし万が一もう一台HDDが壊れればデータを失う事になった。薄氷を踏む思いで、いくつかの対策を済ませ、ひと心地つけているところだ。
良くある勘違いに、パソコンが壊れてデータが失われた原因を、パソコンが古くなった事にする人が居る。でもこれは本質から外れている。確かにパソコンに限らず古くなれば壊れる確率が上がるのは真理だ。でも新品だから壊れないという保証があるわけでもない。
次に良くある勘違いに、DVDやCD、時にはUSBメモリにバックアップしてあるから大丈夫という人が居る。DVDやCD、USBメモリといった記憶メディアだって壊れる事があるのだ。バックアップした記憶メディアを頻繁に読み込んでチェックしているならともかく、バックアップして何年もそのままなら、いざという時に読み込めるかなんて分かりやしない。
データが壊れることを防ぐ唯一の方法は、複数の方法で同じデータを保存しておき、それらが破損していないことを定期的に確認することだ。最初の例では複数の方法での保存すらしていないし、2番目の方法では破損していないか定期的に確認できていいなかったりする。実は「破損していないことを定期的に確認する」というのは凄く難しい。
そこでお勧めするのが記憶域プールの活用だ。USB HDDを二台以上用意して記憶域プールを作成し双方向ミラーかパリティに設定しておけば、何も意識しなくとも常に複数のディスクにデータが保存される上に破損していないか常時チェックしてくれる。ディスクの空き容量が少なくなったら三台目を追加すれば、簡単に容量も増やせる。記憶域プールの作り方は説明しない。そんなのググればすぐに見つかるからね。
記憶域プールは双方向ミラーで作るのがお勧めだ。HDD 2台でも構成できる。パリティは容量を大きく使えてお得に思えるかもしれないが、実は速度低下というデメリットもあるし、最低3台のHDDが必要なのでお勧めしない。
でも記憶域プールも完璧じゃない。誤操作で削除した場合は、複数のHDDに保存されている両方のデータが削除されてしまう。そこで、僕の場合はその上でさらにMicrosoftの提供するOneDrive上に1TBほどの容量を借りて、定期的にデータをコピーしている。最近は無料でも借りれる容量が増えてきているので、無料枠で収まるように厳選してコピーしても良いだろう。One DriveをWebDAVと言う機能をつかって、普通のドライブと同じように使うことも出来るので、コピー操作は簡単だ。
わざわざインターネット上にOneDriveとかGoogleDrive借りてまで・・・と思うかもしれないが、自宅が災害に遭う可能性だってある事を忘れてはならない。別の場所に置いておかないと、パソコンが被災したときに全部一緒に失われてしまう。これを防ぐためには、まったく別の場所に複製をおいておく必要がある。またOneDriveやGoogleDriveなどは、DVDなどの記憶メディアに較べて極めて信頼性が高いのでデータが破損する可能性が低い。だからデータが破損していないかチェックする手間を省くことが出来るのもメリットだ。
信頼性が高いならOneDriveやGoogleDriveにデータを預けておくだけでよいのではないかって?MicrosoftやGoogleが倒産して、突然サービスが利用できなくなるかもしれないでしょ?