ウィルス対策ソフトで感染を防げない所以

とある日のVirus Total。PC向けメジャーウィルス対策ソフトで現時点で対応できているのが、McAfee、Microsoft、Baidu位しかない図。この状況がウィルス対策ソフトでウィルスやマルウェアの感染を防ぐことは出来ないとされる所以である。

Microsoft、Symantec、McAfeee、Baiduは新種のウィルスへの対応が比較的早い方だが、それでも新種ウィルス登場から半日程度は無防備な状況が生まれるのは避けられない。見ての通りSymantecではまだ検出できてない。

感染そのものを防ぐのはもはや無理なので、感染しても情報流出には繋がらない、あるいは感染に伴う異常な挙動に気がつける監視体制の構築が要求されている。

PostScript 1
余談だが勧めのウィルス対策ソフトはMicrosoftのWindows Defender。ご覧の通り、新種のウィルスへの対応が非常に早い上に、OSに標準装備で無償、安定性も高く、トラブルも少ない。WSUSによる更新の配信や、Group Policyによる設定の管理もサポートしており、企業ユースにも対応。言うこと無しである。

PostScript 2
Virus Totalは複数のウィルス対策ソフトで感染有無を調べられる便利なツールだが、アップロードしたファイルはVirusTotalと契約する各セキュリティベンダーに公開される。絶対に外部に公開できない情報を含むファイルをアップロードしたりしてはいけない。

MozillaやThunderbirdもGroupPolicyで設定出来るらしい(覚え書き)

MozillaやThunderbirdもGroupPolicyで設定を制御できると聞いて色々と調べてたのだけど、事前にPluginをインストールしておく必要があると知って挫折。対象となるPCはそれほど多くないはずだけど、いまからPCに設定して歩くというのは、ちょっと非現実的にて。

ただ無償で使えるMUAの選択肢はそれほど多くなく、もしかしたらThunderbirdを展開する流れもあり得なくはない。機会があったら設定してみようと思う。

参考:https://addons.mozilla.org/ja/thunderbird/addon/gpo-support-for-firefox-and-th/

iRedMailでmailserverを構成してみた時の記録

iRedMailはPostfixの導入を初めてとして、Internet Mail Serverに必要な諸々の設定をWizardに答えるだけで行ってくれる便利なツールです。SMTP、POP3、IMAP4は当然として、Postfixの設定を行うためのWEBコンソールや、メールの送受信の為のWEBメール、ウィルス対策ソフトやスパムフィルタの設定までサポートしてくれます。セキュリティ上行うべき設定も一通りは自動で行ってくれるので、僕みたいな素人管理者には有り難いツールです。

使い方はとっても簡単。
iRedMail.shをダウンロードしたら、チュートリアルに従ってインストール先環境で実行してウィザードに答えていくだけです。

sudo bash iRedMail.shと起動して、ウィザードに従って操作していきます。
ウィザードは次の様な感じです。
・Welcomeメッセージ
・メールの保存先パス(デフォルトでOK)
・使用するDBMS(今ならMariaDBあたりで)
・DBMSのパスワード
・使用するWEBサーバ(今ならNginxあたりで)
・メールのドメイン名(@code-lab.netならcode-lab.netといれます)
・postmasterのパスワード
・一緒に導入するオプション(WEBメール等を選択します。デフォルトでOK。)
・・・・、と言ったことに、順番に答えていきます。
最後に設定の確認画面が表示されるので、yを入力します。
大量のパッケージが導入され、設定も適切に変更されていくので気長に待ちます。

この後にFirewallの設定を変更するかを聞いてきます。

< Question > Would you like to use firewall rules provided by iRedMail?
< Question > File: /etc/default/iptables, with SSHD port: 22. [Y|n]

[ INFO ] Copy firewall sample rules: /etc/default/iptables.
< Question > Restart firewall now (with SSHD port 22)? [y|N]

ここはデフォルトで進めます。

この後、再起動すると、動き出します。https://mail.example.com/iredadmin/に接続して、poastmasterのメールアドレス(postmaster@example.com)およびパスワードを入力すると管理画面にログイン出来ます。

最後にDNS回りの設定を行ってください。通常行うべきDNS設定も全てマニュアルとして提供されています。

でもね・・・実は最近のレンタルサーバ事業者の多くはポート25での外部接続を禁止しているので、メール送れないことにセットアップ後に気がついたりして。

GitBucketを4.23.1にUpgradeしたところjava.lang.NoSuchMethodError~Lscala/Tuple2が発生

しばらくバージョン放置気味だったGitBucketを4.23.1にUpgradeしつつ、きちんとTomcatから起動するように変更。

ところがログインして動かしていると至る所で「java.lang.NoSuchMethodError:gitbucket.core.helper.html.dropdown$.apply$default$5()Lscala/Tuple2;」が発生する。

随分と悩んだが原因は単純なところにあった。GitBucketに管理者でログインした後、SystemAdministrationにあるPuginsに異常なプラグインが。どうもデータベースの変換途中でエラーが発生したらしく「Notifications Plugin」が複数導入されている状態になっていた。重複した「Notifications Plugin」を削除したところ、正常に動作。

破損してマウントできないHDDからデータを復元する

起動中にブルースクリーン(UNMOUNTABLE_BOOL_VOLUME)になってしまうパソコンからのデータ救出。起動途中でブートパーティションを認識できなくなるために、エラーとなってしまいます。
試しに他のパソコンにHDDを接続して、CrystalDiskInfoで確認するとHDDで脱落セクタが発生しています。HDD内のパーティションは認識しているのですが、重要なセクタが保存不可能な状態になってしまったようで、ファイルシステムとして認識できずマウントできない状態になっています。
HDD復旧サービスを頼むと10万前後の支出になりますが、そこまで重要なデータが入って居る分けでもありません。HDDを認識しない(基盤故障など)、ディスクが回転しない(モーター故障)なんかの場合には個人では手も足も出ませんが、今回は認識しているし一部にはアクセス出来ています。そこで、個人で手が届く範囲で復仇作業を実施してみます。

何らかの方法で別のPCに接続

今回はHDDをUSBに接続するアダプタを使用。容量が大きいのでUSB3.0に対応している物を持っていると便利ですが、無ければ内蔵HDDとしてSATAに接続してしまうのがよい。

HDDのRAWデータを複製する

まずは物理HDDからRAWデータを読み出します。ここではHDDRawCopyと言うツールを使いました。このツールは破損領域があっても、CRCエラーを出力しながら読み込める範囲でRAWデータを複製してくれます。

HDDRawCopyPortableを起動して変換するHDDを選びます。HDDを選んだらContinueで進みます。

次に出力先としてFileを選びます。Fileをダブルクリックするとダイアログが開くのでファイル名を入力してください。ファイル液式はimgcではなく、imgを選択してください。出力先を決めたらContinueで進めます。

設定の確認画面になります。内容に間違いが無ければStartをクリックしてください。HDDのRAWデータがファイルに変換されていきます。エラーの状況が酷い場合には、変換にはそれなりに時間がかかります。数日単位になる場合も考えられますので、気長に待ってください。

RAWデータを仮想HDDに変換する

RAWデータのままではWindowsで扱うことが出来ません。Windowsでマウントできる仮想HDD形式である、vhd形式に変換します。
ここではqemu-img for Windowsを使いました。qemu-img.exeはqemuと言う仮想マシンに付属するディスクイメージのメンテナンスツールです。qemu-img.exe単体でもダウンロード出来ます。

qemu-imgをダウンロードして適当なフィルダに展開します。
展開したフォルダに移動して以下のコマンドを実行します。

qemu-img.exe convert -O vpc RawDiskImage.img RawDiskImage.vhd

これでvhd形式のファイルに変換されます。

Windowsから仮想HDDをマウント

出来上がった仮想HDDをWindwosでマウントしてしまうと、一部が書き替わってしまいます。作業前の状態に戻して再実行したいときに困るので、最初にvhdファイルを複製しておきましょう。

コントロールパネルの管理ツールから「コンピュータの管理」を起動します。

ツリーから「記憶域」のディスクの管理を選択したあと、「操作」から「VHDの選択」を選んでください。ここで先ほど作られたRawDiskImage.vhdを選択すると、HDDとしてマウントされドライブレターが追加されています。

今回はこの時点で既に読める状態に回復していましたので、chkdskで修復を試みたり、パーティション復元ツールで修復を試みたり、削除ファイル復元ツールで復元を試みたりと言った事は行っていません。必要なら、それらを実施して修復を試みてください。

ちなみにRAID5やRAID6を使っていた場合でも、HDDのRAWイメージを作成した後、ReclaiMe Free RAID recoveryのようなツールを使えば修復できる場合があります。そちらは今のところ試したことが無いけどね。