参加賞で頂いたBizSparkアカウントも10月末で停止するので、そろそろ移行作業を行わないとなりません。移行先は昨年から目を付けていたScaleWayにします。
ScaleWayはちょっと変わったレンタルサーバー事業者です。ARMまたはATOMをベースとしたシンプルなワンボードコンピューターを独自開発し、この上でKVMによる仮想OSを提供しています。提供するのは仮想OSだけに限定し、様々な機能は仮想OS上でユーザーが実装すればよいと言うコンセプトです。低消費電力のCPUであるため、1Core辺りの処理能力は貧弱ですが、高速処理が必要ならスケールアウトすれば良いと言う発想です。
ScaleWayは提供する機能もCPUも貧弱ですが、その代わりめちゃくちゃ安い。ARM 4Core CPU(またはx64 2Core CPU) + RAM2GB + SSD50GBを占有して、月額2.99ユーロ(400円弱)にすぎません。この価格帯だと、他の格安サービスを探しても共有WEBサーバぐらいしか見つかりません。エンジニアにとって、サーバーまるごと占有出来るのは大きな魅力だと思います。どうしても高速処理が必要なら、ARM 64Core RAM 128GBまでスケールアップも出来ます、料金も時間単位なので必要なときだけスケールアップすると言う使い方もできます。
欠点を一つあげるなら、欧州にしかデータセンターがない事でしょうか。日本からサーバーにpingを打つと、パリもアムステルダムも280ms程度かかります。
このブログは2017年10月15日からScaleWayで動いています。ダウンロード開始までちょっともたつきますが、オールSSDな事もあって割と快適に使えているように思います。
使う上で注意点をいくつか上げておこうと思います。
アカウントを作ったら最初にSSH鍵を登録する
アカウントを作成してログインした後、WEB上からSSH公開鍵を登録します。そのために必要な公開鍵は別途作成しておかなくてはなりません。ここで登録した公開鍵が、仮想サーバを構築後、rootアカウントでログインする時のSSH鍵として設定されます。
仮想サーバーを作ったら最初にSecurity設定を
Security設定でFirewallで許可する通信ポート等を設定することが出来ます。初期状態だと何でも通すようになっています。データベース等もインターネットから接続可能な状態になってしまうので、最初に適切にポートを閉じてください。ワイルドカードで全てのポートをブロックするような設定を作れないので地味に面倒です。
デフォルトでメール送信に係わるポートが全て閉じられていることにも注意してください。メールの送信を行うには、サポートに問い合わせて、メール送信を許可して貰う必要があります。