日付をまたいで「『VBAを覚えようと思うんだけど』と聞かれた話」の続きなど。
VBAを進められない理由・・・それは2025年以降、Microsoft Officeが月額制ライセンスのみとなることで、どのパソコンにもExcelが入っている時代が終わりそうだからだ。現在のMicrosoft Officeのライセンスは大きく分けて2種類、月額制ライセンスと買切りライセンスにわけられる。このうち買切りライセンスはOffice 2019を最後のバージョンとして2025年10月にサポートが終了する。
Microsoft Officeの買切りライセンスにはユーザーライセンスとデバイスライセンスの2種類に分かれる。ユーザーライセンスは使うユーザが同じなら複数台にインストールできるが、1台のPCを複数人で共有するなら人数分のライセンスが必要だ。デバイスライセンスはインストールするPCの台数分購入する必要があるが、1台のPCを複数人で共有してもOKだ。
対して月額制ライセンスはユーザーライセンスしか用意されていない。 PCの台数より従業員の人数の方が多いという職場は少なくない。小売業とか、製造業とか。1台のPCを10人程度で共有していた場合、デバイスライセンスだったら5万円で済んだのが、月額制ライセンスだと5年で50万円くらいに膨れ上がる。この金額増を避けるためMicrosoft Officeを全部のPCにはインストールしなくなると考えている。
一般家庭向けだと法人ライセンスより高くて年間1万2千円。4人家族なら年間4万8千円。現在はプレインストールモデルのOffice Personalを1万7千円の価格差で買えるから大抵の人はインストールしている。ライセンス料が5年で24万円と言われたら、利用頻度の低いだろう一般家庭は躊躇するのではなからろうか。海外だともうちょっと安いファミリー向けライセンスもあるらしいのだが、そうだとしても結構厳しい。
僕は 上記の理由から2025年になるとMicrosoft Officeの利用が減り、比較的安いコストで使える互換製品に移る動きが再び起こると思っている。互換OfficeソフトはMicrosoft Officeのファイルをほぼ問題なく扱うことが出来る。だがVBAだけは互換ソフトで動作しない。今むやみにVBAでプログラムを作りすぎると、5年後に追い詰められる予感がするのだ。