Wikipedia開設から10周年らしい。実のところ、私もこっそり記事を追加したことがある。当時書いた記事の面影は今でも残っている。
今回はじめて知ったのだが、Wikipediaを開設したジミーウェールズ、彼はWikipedia以前にもオンラインの百科事典を作ろうとしたことがあったのだそうだ。そのオンライン百科事典はNupediaという名称で、記事の信頼性を確保するため執筆者は最低限博士号保持者で、同じく博士号を持つ査読者がチェックし、七段階のチェックを経て公開するというもの。開設三年後に閉鎖することとなったのだが、あまりにも敷居が高すぎたためか、その時点での記事の数はわずか24本だったそうな。
Wikipediaはそんな彼が再び作った、もうひとつのオンライン百科事典だったわけです。Wikipediaの記事は信頼性が無いとか、特定分野に偏りすぎているとか批判されていますが、そうならないためのチェック体制を備えたNupediaはプロジェクトとして頓挫したあたり、なかなかに皮肉な話だと思います。
Nupediaの意思はNupedia社員でWikipediaの共同設立者だったラリーサンガーの手によって、Citizendiumに引き継がれています。こちらは執筆者および編集者は実名公開が原則になっており、履歴書などを提出して十分な知識があることを証明しなくてはならないそうです。こちらは1万ほどの記事が公開されているそうです。もっとも出典:Wikipediaな記事も少なくないようですが。