ニューラルネットワークを使って回帰分析モデルを作る

地図上の座標に対して大体の緯度経度を求めたかったので、Accord.NETのニューラルネットワークを使った機械学習で回帰分析モデルを作って対処してみた。

本当はきっちり計算式を求めて算出すれば良いのだろうけれど、平面を球面に投射する変換式とか、測地系の変換とか私の数学センスでは手が出ない。そもそも元の地図がどんな図法かもしらないし・・・。と言うわけで、思考を放棄して機械に頼ることにした。

1. 学習元データを作成する

地図上の特徴的な地形の場所の座標と、緯度経度を対にした学習データを作成する。ニューラルネットワークでは学習データのない入力に対して、どのような出力が発生するか予測困難という特徴がある。変換対象内に満遍なく学習サンプルをとるのは当然として、実用上変換したい地図上の座標の上下左右の隅の辺りの学習サンプルも加えるのが重要。
ニューロンからの出力は0~1の範囲になるので、学習元データの出力がこの範囲に収まるように適当に剰余算して丸めておきます。

2.学習アルゴリズムの選択

BackPropagationLearning(誤差逆伝搬法)による学習だと誤差の収束に時間がかかるので、LevenbergMarquardtLearning(レーベンバーグ・マーカート法)を使います。

3.最適な中間層の数を推定する

学習サンプルを使ってニューラルネットワークに学習させた後、学習済ネットワークに学習サンプルを与えて計算をさせ出力の差を積分することで、学習誤差を求める。これを中間層の数を増減させながら繰り返し、学習誤差が大きくならない、最小の中間層の数を求めます。
中間層が多いほどより複雑なデータを学習することがでますが、学習サンプル間を補間するときに発振してしまう可能性が高くなります。可能な限り少ない中間層の数で学習させると、なだらかな曲線で補間される可能性が高くなります。

4.最適な学習済ニューロンを作る

最適と思われる中間層の数を確定したら、学習データを元に学習済ニューラルネットワークを複数作ります。ニューラルネットワークは初期値として与える乱数データによって、学習結果がどのような状態に収束するか変わります。したがって良好な学習結果を得るためには初期状態を変えながら複数の学習結果を得て、その結果同士を比較する必要があります。
今回私は学習誤差の小さい物を最適と判断したました。用途によっては単純に誤差の小さい物では無く、判定方法を変える必要があると思います。

5.使う

これで一応は学習モデルが出来たので、実際に使って異常な変換とか発生しないか確かめます。使いたい範囲内で変な発振してないので大丈夫っぽい。

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