Microsoft Flowの基本文法

Microsoft Flowのプログラム制御に使われるステップです。スクリプト言語として考えると命令の種類が非常に少ないですが、必要十分な機能を厳選して実装しており、大抵のロジックは組むことができます。演算や文字列を扱う命令は提供されていませんが、その辺りは外部のサービスを呼び出す前提で設計されているの感じです。

1.変数

数値型の変数はありません。文字列型の変数として作成ステップが用意されています。

1.1.作成(Compose string variables)

flow_create_step作成ステップはMicrosoft Flowにおける唯一の変数ですが、文字列しか格納できません。例えば同じ内容を複数のSNSに書き込むような処理において、それぞれのSNSのステップにおいて文字列の結合処理を行うのはあまりにも冗長です。これを避けるために整形済みの文字列を一時的に格納するテンポラリとして実装されています。単純な文字列の結合処理を行うだけで、書式指定などの機能も持ち合わせていません。

2.数値演算命令

ありません。数値演算が必要な場合には外部のサービスを利用する事になります。

3.論理演算命令

ありません。
条件ステップの組み合わせによって論理処理を行う事になります。
それ以上の複雑な論理演算が必要であれば、外部のサービスを利用することになります。

4.流れ制御命令

流れ制御命令は以下の5つがあります。必要最低限の命令しか用意されていませんが、基本的なスクリプトを作成するには十分な命令が用意されています。

4.1.条件(Nested conditionals)

flow_nasted_step言わずとしれた条件分岐です。

4.2.それぞれへの適用(Apply to each)

flow_apply_step配列の要素を列挙して、それぞれの要素に対して処理を記述できます。

4.3.Do Until(これだけ日本語に訳されていない)

flow_until_step脱出条件付きのループです。

4.4.配列のフィルター処理(Filter arrays)

flow_filter_step「それぞれへの適用」と「条件」を組み合わせても実装できますが、負荷を考えると処理の最初の方で「配列のフィルター」で件数を絞った方が良いでしょう。

4.5.終了(Abort)

flow_abort_step異常終了として処理を中断できます。

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