台風で多くの水害が発生した。
災害の発生の度に憤りを覚えるのは、多くのユーザーがバックアップをとれていない事だ。
バックアップには以下の三要素を満たしていることが望ましい。
1.通常の利用権限で上書きされない。
2.遠隔地に保管されている。
3.最新版だけではなく、過去の履歴も保管されている。
以前は個人でこれを満たすのは相応にコストが発生していたが、今はクラウドサービスのおかげで、ほぼ無料で実現できる。
・Google PhotoやAmazon Photoの活用
Google Photoは16メガピクセルまで(動画はフルHDまで)と画像サイズの制限があるが、私的な利用には十分な品質の画像のはずだ。無料で容量無制限にクラウド上に画像データをバックアップすることが出来る。
Amazon Photoはプライム会員になっていれば容量無制限で写真データをアップロードできる。
またファイル名が同じでも内容が異なっていれば別のファイルとして扱われる。ランサムウェアなどによってファイルが壊されていたとしても、クラウド上のファイルが上書きされてしまうことを心配する必要はない。
・Google DriveやOne Driveの活用
私的な利用なら写真や動画を除けば容量はそれほど大きくならないと思われる。Google DriveやOne Driveの無料枠であっても、そうそう容量を使い果たすことはないはずだ。仮に容量を使い果たすようならば、素直に有料プランに移行するのが良いように思う。
こちらもファイルが更新される毎に、更新前のファイルは別に保管されている。したがってランサムウェアなどによってファイルを壊されても、壊される以前のファイルを得ることが出来る。
GoogleDriveならファイルを選択して「版を管理」を選択すれば、最新版に更新される以前のファイルをたどることが出来る。OneDriveも「バージョン履歴」という機能で、同様のことが出来る。
いずれも日々のバックアップ操作を意識することは少ない。専用のアプリをインストールしておけば、バックグラウンドで処理を実施してくれる。
災害に限らず、故障やランサムウェアへの感染などによりデータを読み出せなくなる危険は常に存在している。最低限度のバックアップはリテラシーとして身に着けてほしい。