QNAPのNASの機能を使ってWevDAVの共有フォルダを作成しました。共有フォルダ上のファイルををOffice 2016で開くとファイル更新時に「アップロードできませんでした この場所の保存内容をアップロードするには、サインインする必要があります。」と言うエラーが発生します。調べたところなかなか根の深い問題で、どうにもMicrosoft Officeアップローダーの仕様上の問題に起因するようです。
ちなみにWevDAV共有フォルダ上のファイルをエクスプローラーで操作したり、Office以外のアプリケーションから読み書きする場合には問題がありません。
Microsoft OfficeアップロードセンターはOffice 2013以降に追加された機能です。通信が不安定な環境において、更新されたWebDAV上のファイルをキャッシュして、非同期的にWebDAVサーバーに送信する機能を提供しています。MicrosoftはOneDrive上のOfficeファイルを開くときに、Microsoftが独自に認証周りを拡張したWebDAVを使用しています。OneDriveのファイルをOfficeで直接扱うためのモジュールとして広く使われています。この独自に拡張しているというところが曲者で、Windows統合認証やMicrosoft Liveアカウント認証に対応していないサーバーの場合に、認証に失敗してしまうようなのです。
Windows 10の場合はタスクトレイに常駐しているMicrosoft OneDrive設定から「ファイルのコラボレーション」を無効にすると、Microsoft Officeアップローダーを止められるようです。Googleから”UPLOAD FAILED: You are required to sign in to upload your changes to this location”で検索すると色々と情報が見つかりますが、OfficeやOSのバージョンによって設定すべき項目が異なったり、公式な対策でもないようなのでなかなか面倒そうです。
この辺りまで調べたところで、WebDAVの使用はあきらめる事にしました。
参考:UPLOAD FAILED: You are required to sign in to upload your changes to this location